2021年9月17日

某メーカーのテレビCMの「血圧放置さん~」って声が耳につくのは私だけでしょうか?特定保健指導を行っていて、検査値の中で血圧だけ基準値オーバーって方はかなりいます。血圧高めの方のお勧めの主食をご紹介いたします。
そもそも血圧って、なに?
血圧は、心臓から押し出された血液が、血管壁に与える圧力を指しています。
血圧は、心臓が送り出す血液の量と血管の太さや弾力性によって決まります。
心臓が収縮して血液を全身に送り出す時の血圧を最高血圧(収縮期血圧)、心臓が拡張して血液を心臓に入れる時の血圧を最低血圧(拡張期血圧)と言います。
血圧が高くなる理由
高血圧って聞くと、良いイメージは無いですよね。
私も特定保健指導をしていて血圧高めの方を見ると「あぁ~」って思いますが、身体がそう反応しているんだな、これ以上悪くならないと良いなと思う程度です。
先に血圧は、「心臓が送り出す血液の量と血管の太さや弾力性によって決まります」とさらっと書きましたが、ここにはいくつもの因子が絡んでいるのです。
心臓が送り出す血液の量は、心臓の収縮力、心拍数、血管を流れる血液量などで変わってきます。
この血管を流れる血液量に血圧高めの方に気にして欲しい、食塩が絡んできます。
食塩の主成分である「ナトリウム」が、血液中に増えると、これを薄めようとする力が働いて、水分が血液中に入り、血液の量が増えるのです。
通常、余分なナトリウムは腎臓から排泄されるのですが、増えすぎると排泄が追いつかなくなり、血圧が高くなると考えられています。
しか~し、高血圧と食塩摂取過剰の関係はよく問題視されますが、上に書いた程度の大枠は分かっていますが、詳細なメカニズムは完全に分かっていないのです!!

心臓の収縮力、心拍数を調整することは意識してできませんが、塩分摂取を控えることは意識すれば出来ることなので、血圧が高めになると「塩分を控えましょう」と定型句が出てくるのです。
血圧高めの方の主食選び
今回のblogを書くことになったやり取りを紹介したいと思います。
お客様は中年の交替勤務を常とし、体重多め、血圧高め、血糖値高めと、このままの生活は続けることはお勧め出来ない検査数値をお持ちの方です。







う~ん、できれば、理想は麵でなくて白飯がお勧めなんですよね。







そう、中華麺には血圧を高める因子のナトリウムが含まれているのです!!
ですが、このナトリウムも湯がくことで、ほゞなくなるとは言われていますが、塩分の含んだ汁に浸かっていますから、普通に食べたらゼロにはならないです。
ここで、主食になりそうな食品のナトリウム含有の有無を見てみましょう!!
主食のナトリウム
【パン類】

食パン、フランスパン、ベーグル問わず、パン生地には基本、食塩を添加しますのでナトリウムを含みます。
また、焼いたパンにバターを塗ることが多いので、ナトリウム摂取量は増加します。
軽く焼いたバケットに、オリーブオイルをつけて食べる方法だとナトリウムの摂取が増えることは無いですね。
【中華そば】

中華めんの製造では一般的に「かんすい」を使用する。
かんすいとは、炭酸カリウムと炭酸ナトリウムを主成分とするアルカリ塩混合物です。
この炭酸ナトリウムのナトリウムが血圧を高める因子になってしまいます。
これに加えて、スープには一般的に塩が使用されているので、ナトリウム摂取量は増加します。
【うどん類】

うどん、そうめん、冷麦など、うどん類の製造で食塩を使用するのは一般的です。
茹でることで、うどん内のナトリウムの大半は湯がき汁にでると言われていますが、麵つゆにつけてたべるので、うどんを食べる時にナトリウムを取ってしまいます。
【そば】

生めんの場合は、食塩を使用することが少ないです。その理由は、食塩の添加で蕎麦独特の香りが消えてしまうからです。
乾めんの場合は、急速な乾燥を防ぐために食塩を添加します。
この様に生めんと乾めんとで食塩の有無が異なりますが、蕎麦を食べる際、麺つゆにつけて食べるので、蕎麦を食べる時にはナトリウムを取ってしまいます。
【パスタ類】

基本、パスタには塩分が含まれていません。
しかし、パスタを湯がくとき、5%の食塩水で湯がくことが一般的となっています。
よって、塩水で湯がき上がったパスタにはナトリウムが含まれることになります。
【白飯】

基本、白飯にはナトリウムは添加されていません。
(白米そのものに100gあたり1㎎のナトリウムが含まれていますが、そば粉も同様です。)
おにぎり、炊き込みご飯にしない限りは、主食を食べるときには、ナトリウムを摂ることはありません。
白米は甘味がある食品であり、おかずの味が濃いと味を中和してくれる役目もあります。
白米を食べ過ぎている場合は、おかずの味付けを見直しても良いですね。
