2021年8月22日

保健指導をやっていて最近よく聞くキーワードの1つ”ビネガードリンク”。
「何で飲んでいるのですか?」と聞くと「身体によさそうだから」「お酒の替わり」などのお応えを頂くことが多いです。最近、流行りのビネガードリンク、見ていきましょう!
市場
数年前からビネガードリンク市場は拡大傾向にあります。
今年は食品メーカーからもビネガードリンクが発売され、より一層ブームの兆しを見せています。
流行っている理由としては、健康・美容の意識の変化、SNS拡散による人気、季節性や社会情勢などと極々一般的な理由です。
特定保健指導の対象者は40歳以上です。
年配の方々からも、「お酢ドリンク」と聞きますので、若い世代だけの流行ではなさそうです。
近くのスーパーでも、かなりの場所を割いています!!

「身体によさそうだから」
お酢に期待できる健康効果で良く言われているのが、
✓ 疲労回復によい
✓ 食後血糖値の上昇抑制
✓ 体脂肪・内臓脂肪の減少
✓ 血圧を下げる
✓ 血流を改善する(≒血液サラサラ)
などをよく聞くと思います。
この中で、健康効果があるものはどれだと思いますか?
ごめんなさいね、全て人において信頼できる十分な情報が出そろっていないのが現状です。
これは、お酢に限ったことではありません。
他の食材でも健康効果を言いたがりますが、どれも有効性に関する十分な情報は見当たらないのが現状です。
食材に機能はあるのですが、効果はありません。
食材の機能をいっているのを、消費者側が効果とよみとってしまっている感じが強いですね。
お酢一つを取れば、お酢に含まれる「酢酸」は血圧との関連が示唆されたという報告があり、特保の商品にもなっています。
しかし、これも関連が示唆されたレベルで、酢酸を取れば血圧が下がるとは言っていないのです。
つまりは、都合のいいところだけを切り取って言われている宣伝文句なんです。
食品は薬ではないので、って本当にそれまでなんです。

①何を、②どれだけ、③どんなタイミングでは最低限の条件です。この、『評価』は非常に大切なので、またの機会に書きたいと思います。
アドバイス ~特定保健指導対象者の方~
特定保健指導対象者のかたは、内臓脂肪を持っていそうな人としてくくられています。
今後、これ以上のリスクを抱えないためにも、体重や腹囲は今以上にはして欲しくありません。
流行の美酢の栄養成分表はというと、
1杯当り炭水化物が18.0g入っていますので、スティックシュガー6本分の砂糖が入っていることになります。
普段、コーヒーや紅茶を飲むときに、これほどの砂糖を使用しますか?
このように、手軽に砂糖の過剰摂取が可能な飲み物となり、常飲することはお勧めできません。
減量などを意識している方は、まずは、日常の飲み物を無糖飲料にすることから始めてみましょう。
アドバイス ~血糖値に着目~
美酢は、1杯当り炭水化物を18gも含んでしまっています。
血糖値が高めの方には、お勧めできるお飲物ではありません。
例えば、空腹時血糖が基準値以内であっても、去年より上昇している方にもお勧めできません。
ビネガードリンクを飲んだことで血糖値が上昇したとは言い切れません。
しかし、血糖値を上げる要因のあるものを積極的にとる理由はありません。
アドバイス ~お酒の替わりにしている人~
これは、体重はもとより、肝機能、糖代謝、中性脂肪値などを見て、助言が変わります。
また、飲んでいるお酒の種類についてでも助言は変わってきます。
単純に5つの因子があるので、最低でも32通りの助言があり、そこからさらにその方にあった助言をするには、
ベジフルの食事・栄養カウンセリングをご利用下さい。

身体にとって必要である五大栄養素ですら、過剰症があるのです。必要なものであっても、過剰摂取をしてしまうだけで、不健康になりえるのです。
手軽に自分のマイナス部分をリセットできる食品は、今のところ見つかっていません。愚直に、毎日、自分の身体と向き合っていきましょう♥