2022年5月25日

ひろこ
ひろこ
あなたの食の専属パートナー ひろこ です。
ライザップが台頭して以降、馴染みのある言葉として定着した『糖質制限』。食事の話の中でよく聞くのが、「糖質摂ってません」、「糖質制限しています」といったフレーズ。管理栄養士から見ると、糖質制限って言葉が独り歩きしていて、正しい理解が出来ている方は稀な印象です。そこで、今回は食品表示の中でも、”糖”に関することを学んでいきましょう。

似たような表示たち

「糖質ゼロ」「糖類ゼロ」「砂糖ゼロ」の中で実際に糖質が制限できるのはどれだと思いますか?
答えは、そのもので「糖質ゼロ」のみです。

米やパン、麺類などに多い栄養素は、炭水化物です。
炭水化物は、消化酵素によって分解され吸収できる糖質と、それができない食物繊維で構成されています。
さらに、糖質は、多糖類や糖アルコール、単糖類、二糖類などから構成されています。
そして、これらの中で「糖類」といわれるものは、単糖類と二糖類だけです。
つまり、「糖類ゼロ」の表示は、これら2種類が基準以下の含有量だということになります。

米やパン、麺類に含まれるでんぷんは多糖類です。
また、人工甘味料などは糖アルコールの一つです。
これらの糖質が含まれていても糖類ではないので、「糖類ゼロ」という表示は可能です。
例えば、「糖類ゼロ」の食品には、血糖値を上昇させる人工甘味料のマルチトールなどが含まれる可能性があります。
必ず原材料表示と栄養成分表示をみて、糖質や糖類、食物繊維の分量を確認しましょう。

市場調査

LOTTE ZERO

砂糖ゼロ・糖類ゼロとの主張がはっきりしている商品です。
砂糖は、二糖類の一つなので”糖類”に分類されます。
砂糖ゼロも糖類ゼロも同義語なのに並列して書かれている違和感があります。
食品表示法に抵触している訳ではありませんが、知識があると不思議なアピールに見えてきます。
菓子類で糖質ゼロはかなりハードルが高いので、糖質オフの商品がいいところでしょうね。

TaKaRa 焼酎ハイボール

酒類の表示は、本来は「酒税法」および「酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律」で決められていますが、食品表示基準に準じて表示してくれている商品も多いです。
この商品も糖質ゼロの表示は「食品表示基準に準じて表示している」旨の記載があります。
原材料表示を見ると、糖類が入っているようですね。
100m1当り0.5g以下なので、「糖質ゼロ」と表記しているのでしょう。
このように、ぱっと見で選んでしまうと、本当に欲しいものでない可能性もあります。
原材料表示も見ることが大切です。

KIRIN 本搾り

香料・酸味料・糖類無添加って大きめのアピールがしてある商品です。
栄養成分表示を見ると、「あれ、糖類が1.9gって書いてある?」となります。
この糖類の由来は、グレープフルーツの果糖に含まれるものが由来です。
糖類や人工甘味料などを加えていない、果物だけの甘さってことをアピールしたいのだと思います。

ひろこ
ひろこ
この様に、パッと目につく表示だけで選んでしまうと、本当に欲しかった商品でない場合があります。
細かくなりすぎる必要は無いと思いますが、キッチリやりたい方は、栄養成分表示全体を見ることがポイントとなります。

ついで

糖質制限ダイエット

糖質制限ダイエット、低炭水化物ダイエット、ケトン式ダイエット、ローカーボダイエット、低糖質ダイエット、低インスリンダイエットなどの言葉があります。
内容はどれも似たようなものと考えて差し支えありません。

糖質制限という言葉は、2005年ごろから糖尿病の食事療法の1つとして出だし、2012年ころから一般的な言葉になり、ライザップの流行とともに、多くの人が知る言葉となりました。
この糖質制限といった食事法を最初に提唱したのは、アメリカの医学博士ロバート・アトキンス氏と言われてます。
低炭水化物の食事は、体重を減らす方法として急速に有名となり、いくつかの病気のリスクを下げるのに有望ともされてきました。
彼の名前から、アトキンス・ダイエットと言われています。

私も勉強がてら、彼の著書『アトキンス博士のローカーボダイエット 低炭水化物』を読みました。
その中で特に印象的なことを2つ紹介したいです。
彼は、減量するために低炭水化物の食事を適量食べることを勧めています。
つまり、低炭水化物といった内容も大事であるが、適量を守ることも大事ということです。
また、ダイエットの語源から、ダイエットとは一時期的なものではなく、一生続けるものであるとも言っています。
つまり、生活習慣を改善し、継続することが大事ということです。

ひろこ
ひろこ
特定保健指導を行っていて、「カロリーを気にしてます」「糖質制限をしています」との発言を聞く機会が多いです。でも、よくよく聞いてみると、「食事のカロリーは気にしているけど、菓子類のカロリーは見ない」だとか、「白米は食べないが、ラーメンは食べる」など、返答に困る選び方をしている人が多いのも事実です。自分にとって都合のいいところだけを切り取らずに、正しい情報を得て実行することが成功の第一歩になると思います。

【参考文献】
食品衛生の窓  
『アトキンス博士のローカーボダイエット 低炭水化物』角川書店 ロバート・アトキンス著